工場のピッキング作業とは？仕事内容と種類、魅力についてご紹介

工場ではベルトコンベアから流れてきた原材料や加工中の製品を、最適な状態に加工します。
作業員には部品を組み立てたり、検品したりといったさまざまな役割が課せられています。
工場で行われる作業のなかには、特定のものを別の場所に移動する「ピッキング作業」と呼ばれるものがあります。
本記事では、工場のピッキング作業とはどのようなものなのかについて、作業内容や種類、魅力とあわせてご紹介します。

 

ピッキング作業とは？

ピッキング作業とは、工場内にある原材料や製品を、伝票やピッキングリストに基づいて元の場所から別の場所に移す作業です。

ピッキングするものや場所は事前に決められていることから、工場での業務に不慣れな初心者でも実施できます。
通常、工場ではベルトコンベアに原材料や製品が流れてきて、作業員はそれらに特定の加工を施します。

そのため、「ベルトコンベアが運んでくれるなら、ピッキング作業は不要なのでは？」と思う人がいます。
しかし、ベルトコンベアを上流にたどっていくと、原材料をセットする場所があります。

さまざまな箇所に保管している最適な原材料は、現状では手作業で行うことが多いものです。

また、重い荷物や高い場所に保管されている製品をピッキングする際は、フォークリフトを使用することがあります。
以上のことから、ピッキング作業は手作業が最適だと考える工場が多いため、現在でも積極的に人材を積極的に採用しています。

 

ピッキングの種類

こちらでは、ピッキング作業の種類をご紹介します。

 

シングルピッキング

シングルピッキングとは、ひとつの注文やオーダーに対して行うピッキング作業です。

オーダーに合わせてピッキングする様子が、果物などを摘み取る様子に似ていることから「摘み取り方式」とも呼ばれます。
シングルピッキングは性質上、商品の種類が多くて取り出す商品が少ない工場で採用される方式です。
一方、ひとつずつピッキングを行うことから、作業担当者の体力的負担が多い傾向にあります。

 

トータルピッキング

トータルピッキングとは、複数のオーダーをまとめてピッキングする作業を指します。

まとめてピッキングしたものを、あとから別の場所でオーダーごとに指定された個数に分けます。
そのため、トータルピッキングは商品数が少なく、ピッキング数が多い工場に採用される方式だと言えます。
一方で、振り分け作業のときに個数を間違えたり、振り分ける場所を確保したりといった点には注意が必要です。

 

マルチオーダーピッキング

マルチオーダーピッキングとは、複数のオーダーに対するピッキングと振り分けを同時に行う作業を指します。
先述したシングルピッキングと、トータルピッキングを合わせたような性質を持っていると言えます。
振り分けの場所を取らず、ピッキングと振り分けを同時に行うため高い作業効率を実現できる点がメリットです。

一方で、マルチオーダーピッキングはマルチタスクの作業であることから、人によってはミスが発生しやすいデメリットがあります。

 

ピッキング作業の魅力とは？

ピッキング作業には、下記のようにさまざまな魅力があります。

• 未経験でも働きやすい
• 運動不足が解消される
• シフトの融通が利きやすい

 

ピッキング作業はハードルが低めの作業であることから、工場勤務が未経験の方でも行いやすい特徴があります。
工場内を行ったり来たりする作業が続くため、運動不足を解消することができます。
また、複数人で作業を行うことから、シフトの融通が利きやすい点も魅力といえるでしょう。

 

おわりに

本記事では、ピッキング作業についてご紹介しました。
ピッキング作業とは工場内に保管されている原材料や製品を別の場所に移動する作業です。
シングルピッキングやトータルピッキング、マルチオーダーピッキングといったさまざまな方式が工場で採用されています。

工場での勤務を経験したことがない方は、ピッキング作業から始めてみてはいかがでしょうか。